本や動画で勉強はしている。でも、自分の言葉で説明しようとすると、うまく出てこない。そんなことはありませんか。

私は長い間、文章を書いて人に読んでもらうのは、才能のある人だけができることだと思っていました。ブログで挫折した経験もあり、「自分は読む側でいい」と発信から遠ざかっていたんです。

それでも47歳で、もう一度書き始めました。上手に書ける自信がついたからではなく、このままの自分を変えたいと思ったからです。

40代・50代から何かを学びたい方に、私がおすすめしたいのは、学んだことや感じたことを短く自分の言葉にすること。最初からブログを作ったり、SNSで公開したりする必要はありません。

この記事では、私が発信をやめた経験と、47歳で再挑戦して感じた変化をお話しします。文章が苦手な方にも試しやすい、小さな始め方もまとめました。

この記事は、2020年に47歳だった私が書いた体験談をもとに再構成しています。年齢や当時の出来事は、執筆当時のものです。

「自分には才能がない」と、ブログをやめたことがある

自分の考えを文章にするためのパソコン

試しに訪れたJリーグの試合で、スタジアムの熱狂に感動し、翌日にはファンブログを立ち上げました。ブログを通じて知り合いもできましたが、書くことにはすぐに壁を感じました。

自分が書けるのは、ありきたりな感想と情報の羅列ばかり。ほかの人の面白いブログを読むほど、「自分にはこんな文章は書けない」と落ち込んでしまったんです。

そこで私は、文章を書くのは特別な才能がある人の仕事だと決めつけ、更新をやめました。苦手なことはやらない。勝てない場所では戦わない。そう言い聞かせて、その後はブログも書かず、Twitterも見るだけになりました。

今振り返ると、書きたい気持ちがなくなったというより、ほかの人と比べて、自分で続ける理由をなくしてしまったのだと思います。

47歳で書き始めた理由は「このままでは変わらない」と思ったから

餃子キャラクターがノートに自分の考えを書き始めるイラスト

発信をしていなかった間も、情報収集はしていました。読んだり、見たりして、勉強したつもりになっていた部分もあったと思います。

でも、知ったことが自分の中に残っているのか、行動につながっているのかと考えると、手応えがありませんでした。

考えが変わったきっかけの一つは、コロナ禍です。何が起こるか分からない中で、「自分が変わらなくちゃいけない」「一度、本気でやってみよう」と思うようになりました。

才能があるかどうかを考えているだけでは、何も始まらない。やれるだけやってみよう。そんな気持ちで、47歳の私はブログに再挑戦しました。

始める前から自信があったわけではありません。書いてみることが、自分を変えるための一歩でした。

アウトプットしてみて、私が感じた3つの変化

ここでいうアウトプットは、学んだことや感じたことを、自分の言葉で書いたり話したりすることです。私の場合はブログでしたが、形は一つではありません。

1.分かっているつもりだったことが見えてきた

頭の中では分かっているつもりでも、文章にすると説明できない。書き始めてみると、そういうことに気づきます。

何が分かっていて、どこが曖昧なのか。誰かに伝えようとすることで、自分の考えを整理するようになりました。

うまく書けない箇所があっても、文章の才能だけが原因とは限りません。まだ自分の中で整理できていない部分があるのかもしれません。

2.うろ覚えの情報を、そのままにしなくなった

人に読んでもらうと思うと、間違ったことは伝えたくありません。以前なら流していたことも、「本当にそうだったかな」と調べ直すようになりました。

私にとって、調べる目的がはっきりしたことは大きな変化でした。何となく情報を集めるのではなく、自分が説明できない部分を確かめる。その分、理解の足りないところにも気づきやすくなりました。

3.日常の出来事を、自分の言葉で考えるようになった

ブログを書いていると、「これはどう伝えたらいいだろう」「なぜ自分は面白いと思ったんだろう」と考えるようになります。

以前の記事では、お笑い芸人が日常の出来事をネタにできないか考える感覚に例えました。ただ見たり聞いたりしていたことにも、自分なりの視点を持つようになったんです。

それを文章にすることで、私が何を好きで、どう考える人なのかを知ってもらうきっかけにもなります。大きな成果が出る前にも、書く意味はあると感じました。

40代・50代から始めるなら、まずは3行でいい

3行メモの書き方。何を知った・経験したか、自分はどう思ったか、次に何を試すか。公開しなくても大丈夫。

私自身はブログから再挑戦しましたが、これから始める方が同じ方法を選ぶ必要はありません。ここからは、当時の経験を踏まえて提案したい始め方です。

今日、気になったことを一つ選ぶ

本を一冊読み終えてから、勉強が一段落してから、と待たなくても大丈夫です。今日知ったこと、仕事で困ったこと、心に残った言葉など、一つだけ選んでみてください。

「何があった・どう思った・どうする」を書く

最初は、次の3つを一行ずつ書くだけでも十分です。

3行メモの型

  1. 今日、何を知った・経験したか
  2. それについて、自分はどう思ったか
  3. 次に何を試す・確かめるか

たとえば、パソコンの操作を学んだ日なら、こんな書き方です。

「表の並べ替え方を一つ覚えた」
「見るだけより、実際に触ると分からない箇所が見つかった」
「明日、別の表でも試してみる」

これは始め方をイメージするための記入例で、私自身の出来事ではありません。

大切なのは、立派な感想を作ることより、自分が考えたことを一つ残すことです。

生成AIの操作を学ぶ場合も、使った指示・確認した点・次に直す点を自分の言葉で残すと、次の練習へつなげられます。仕事で使う生成AIの学び方では、文章や画像の下書きを作る練習と、独学・講座を選ぶ基準を紹介しています。

公開するかどうかは、書いてから決める

スマートフォンのメモやノートに書くだけでも、自分の考えを言葉にする練習になります。誰かに話してみる方法でも構いません。

人に見せたくなったら、その一部をSNSやブログに書く。公開するのが怖ければ、しばらく自分だけの記録にする。最初から読まれることまで背負わなくていいと思います。

続けるために、最初から背負わなくていいこと

上手な人と、同じ文章を書こうとしない

私はほかのブログと比べて、自分には才能がないと決めつけました。だからこそ、最初から文章の完成度だけで自分を判断してほしくありません。

参考になる文章を読むのはいいことです。でも、その人と同じように書けなくても、自分が経験したことまで価値がなくなるわけではありません。

毎日更新や収益を、最初の条件にしない

書くことに慣れたいのに、「毎日続けなければ」「役に立つ情報を出さなければ」と条件を増やすと、手が止まりやすくなります。

まずは一つ書けたか、曖昧だったことを一つ説明できたか。そんな小さな変化を確かめるところからでよいと思います。続かなかった日があっても、また一行から始められます。

経験と、調べた情報を分ける

「私はこう感じた」と「誰にでも当てはまる」は違います。体験談は自分が経験した範囲で書き、料金や制度などの情報は公式の案内を確認する。分からないことは、分からないまま断定しないようにしたいです。

公開する場合は、職場や家族、知人の個人情報にも気をつけましょう。考えを整理するためのメモを、そのまま全部公開する必要はありません。

転職を考えているなら、仕事の経験を書き出すところから

何について書けばよいか迷う方は、これまでの仕事を振り返ってみてもいいと思います。発信するかどうかとは別に、自分の経験を言葉にする材料になります。

たとえば「任されていたこと」「困ったときに工夫したこと」「次の仕事でも大事にしたいこと」。一つずつ書いてみると、あとで転職相談や面接の準備をするときに見返せます。

ただし、文章を書くだけで転職の評価が決まるわけではありません。自分の中で整理したことを、求人の条件や相談先の意見と照らし合わせることも必要です。

転職に向けて何から手をつけるか迷っている方は、「40代の転職準備は何から始める?経験者が伝える4つのステップ」に準備の順番をまとめています。

まとめ|自信がつくのを待たずに、一つだけ言葉にしてみる

私は一度、文章の才能がないと思ってブログをやめました。それでも47歳で再挑戦し、自分の考えを整理したり、曖昧な情報を調べ直したりするようになりました。

書き始める前に、上手な文章も、発信する自信もそろっていたわけではありません。やってみたことで、「自分も変われるかもしれない」と思えるようになったんです。

今、40代・50代で「自分には無理かな」と感じている方も、まずは自分だけのメモからで構いません。今日の出来事を、自分の言葉で一行だけ残してみませんか。

今日、あなたが言葉にしておきたいことは何ですか?