飲食店長の職務経歴書|異業種転職に向けた書き方と記入例
飲食店長から異業種へ転職するとき、採用・教育・売上管理・顧客対応などの経験を、応募先へどう伝えるかで迷うことがあります。
この記事では、飲食店長の職務経歴書を、異業種の採用担当者が担当業務と仕事の進め方を読み取れる形へまとめます。前半に3職種向けの完成サンプル、後半に自分の経験へ書き換える手順とコピー用の記入枠を用意しました。
- 飲食店長の経験を整理する6つの記入欄
- 異業種へ伝える担当業務の書き方
- 職務要約・自己PRを含む完成サンプル3本
- コピーして使える記入用テンプレート
- 提出前に確認するポイント
完成形を見たい方は最初の例文へ。すぐ書き始めたい方は、下の「コピー用テンプレート」へ進んでください。
この記事は、40代未経験転職の経験の棚卸し・自己PRを、飲食店長の応募書類へ具体化する実践編です。応募する仕事を選ぶ段階は、店長経験と異業種の仕事内容を照らし合わせる方法で扱っています。
飲食店長の職務経歴書の例文|異業種向けの完成サンプル3本
以下は書き方を示す架空の人物・会社・経歴です。筆者の経歴や実際に提出した書類、採用実績ではありません。同じ人物が異なる職種へ応募すると想定し、伝える経験の比重を変えています。各例は、職務要約から自己PRまで開いた状態で掲載しています。見比べるときは見出し部分を押して折りたためます。
共通の想定は、株式会社Aに2020年4月から2026年9月まで正社員として勤務し、2022年4月から店長を担当した人物です。架空の喫茶店は30席、社員2名・アルバイト8名。例文の数字や業務は、ご自身が確認できる事実に置き換えてください。
応募職種別の早見表
飲食業から営業事務へ応募する場合の例文
営業事務向けの完成サンプルを開く・閉じる
1.職務要約
株式会社Aの喫茶店で接客を経験した後、店長として店舗運営を担当しました。日次売上の集計、在庫確認、発注入力に携わり、記録の照合と関係者への共有を行ってきました。
2.職務経歴・店舗概要
2020年4月〜2026年9月 株式会社A/正社員
2022年4月〜2026年9月 喫茶店A店/店長
30席、社員2名・アルバイト8名(2026年9月時点)
3.担当業務
・日次売上の集計、会計記録との照合
・在庫確認、発注内容のシステム入力
・売上・在庫状況の上司への報告
・接客、スタッフの勤務調整
4.取り組み
売上記録に差異があった際は、会計記録と入力内容を順に照合しました。確認した内容と判断が必要な点を整理し、上司へ報告しました。
5.スキル・資格
Excel:既存の売上表への入力・集計
発注システム:在庫確認後の入力操作
保有資格:なし
6.自己PR
私の強みは、記録を照合し、確認が必要な点を整理して伝えることです。店舗では日々の売上集計と発注入力を担当し、差異があれば記録をたどって上司へ報告しました。営業事務でも、まず受発注や社内処理の手順を習得し、内容の確認と報告を丁寧に行いたいと考えています。
事務職向けには、入力・照合・報告を具体化しています。受発注や経理の専門経験が必須の求人では、必要な経験と自分の担当業務を個別に照合しましょう。
担当業務の箇条書きは仕事の一覧です。権限を補足するときは「作業したこと/自分で判断したこと/承認が必要なこと」の3つに分けます。営業事務の例では売上記録の照合が作業に当たり、差異への対応は上司へ判断を委ねています。自分で判断する権限がなかった場合も、そのまま書けます。たとえば「自分で判断したこと:なし(差異への対応は上司に確認)」「承認が必要なこと・承認先:差異への対応/上司」のように整理してください。
飲食業からカスタマーサポートへ応募する場合の例文
顧客対応職向けの完成サンプルを開く・閉じる
1.職務要約
株式会社Aの喫茶店で接客と店舗運営を担当しました。予約受付やお客様からの問い合わせに対応し、要望と確認事項を整理してスタッフや上司へ共有してきました。
2.職務経歴・店舗概要
2020年4月〜2026年9月 株式会社A/正社員
2022年4月〜2026年9月 喫茶店A店/店長
30席、社員2名・アルバイト8名(2026年9月時点)
3.担当業務
・予約内容・問い合わせの受付と確認
・お客様の要望の聞き取りとスタッフへの共有
・店舗で判断できる内容の案内、上司への引継ぎ
・売上集計、スタッフの勤務調整
4.取り組み
問い合わせを受けた際は、希望する内容と確認が必要な点を分けて聞き取りました。その場で回答できる内容を案内し、上司への確認が必要な案件は、質問と対応状況を整理して引き継ぎました。
5.スキル・資格
予約システム:予約の入力・変更確認
Excel:既存の売上表への入力・集計
保有資格:なし
6.自己PR
相手の要望を聞き取り、確認事項を整理して対応することを大切にしています。店舗では問い合わせ内容を確認し、自分の判断範囲で案内する内容と、上司へ確認する内容を分けてきました。貴社でも商品・サービスの知識と対応手順を身につけ、お客様と社内の担当者へ必要な情報を伝えたいと考えています。
顧客対応職向けには、聞き取り・案内・引継ぎを中心にしています。電話やメールでの対応経験を求められる場合は、経験した連絡手段も正確に補足してください。
店長経験を現場運営職の自己PRにする例文
教育・現場運営職向けの完成サンプルを開く・閉じる
1.職務要約
株式会社Aの喫茶店で接客を経験した後、店長として新人への作業説明、スタッフの勤務調整、日々の営業状況の確認を担当しました。現場業務と、スタッフが仕事を進めるための説明・調整の両方に携わってきました。
2.職務経歴・店舗概要
2020年4月〜2026年9月 株式会社A/正社員
2022年4月〜2026年9月 喫茶店A店/店長
30席、社員2名・アルバイト8名(2026年9月時点)
3.担当業務
・新人への注文受付の手順説明と対応確認
・勤務希望を踏まえたシフト案の作成
・営業中の作業分担の調整
・接客、日次売上の集計
4.取り組み
新人に注文受付の手順を説明し、実際の対応を横で確認しました。操作に迷った箇所を本人に聞き、受付から入力までの順に説明し直した後、本人に操作してもらって確認しました。
5.スキル・資格
勤務表:既存書式でのシフト案作成
予約システム:受付・入力操作
保有資格:なし
6.自己PR
相手が迷う点を確かめながら、作業を説明することが強みです。店舗では説明後の操作を確認し、理解しにくい部分を聞き直して、説明の順番を整えてきました。貴社でもまず現場の手順を習得し、新人への作業説明を担当する際には、相手の理解を確かめながら伝えたいと考えています。
この例は、新人への作業説明が業務に含まれる異業種の職場を想定しています。教育期間短縮などの効果は加えず、行動と確認方法を示しています。採用後に担当する役割は、求人や面談で確認しましょう。
飲食業の職務経歴書の書き方|6つの記入欄へ整理する
棚卸し記事の基本構成を、飲食店長が詳しく記入しやすい6欄へ分けています。「職務経歴」は店舗概要と担当業務に分け、「実績・取り組み」は「取り組み」、「活かせる経験・ツール」は資格も含めた「スキル・資格」として扱います。応募先の書式に合わせて統合できる整理方法です。
| 記入欄 | 書く内容 |
|---|---|
| 1.職務要約 | 経歴全体と主な役割 |
| 2.職務経歴・店舗概要 | 会社・期間・雇用形態・店舗・役職・規模 |
| 3.担当業務 | 実行した作業と判断・承認の範囲 |
| 4.取り組み | 課題、自分の行動、確認できる結果 |
| 5.スキル・資格 | 使える作業・ツール、保有資格 |
| 6.自己PR | 応募先へ特に伝えたい経験と接点 |
書くときは店舗概要と担当業務から整理し、職務要約を最後にまとめる方法があります。提出する書類では職務要約を先頭に置き、応募先指定の形式があれば優先してください。
dodaの店長職向け案内も、店舗の特徴やスタッフ構成、取り組みの記載を紹介しています。店舗の規模、個人の担当範囲、成果を分けると、仕事内容を具体的に示せます。
店長経験を伝えるには、業務名と担当範囲をセットにする
私も飲食店長として、採用面接や新人教育を担当していました。「採用・教育」と一括りにするより、どの工程を担ったかを示すことが、経験を伝える材料になると考えます。

| 業務 | 書く内容 |
|---|---|
| 採用・教育 | 面接・採否判断・承認先 教えた内容・理解の確認方法 |
| 売上・原価・発注 | 集計・照合の作業 発注の判断範囲・承認先 |
| 接客・問い合わせ対応 | 聞き取り・案内の範囲 判断できる内容・確認先・引継ぎ |
店舗概要には、業態・客席数・スタッフ構成などを簡潔に添えます。在籍人数、1シフトの人数、直接教育した人数は区別し、会社への在籍期間と店長の担当期間も分けてください。40代で異動や職歴が長い方も、期間は正確に記載し、応募先と関係する経験へ説明の比重を置きましょう。
店舗全体の売上と自分の貢献を分けて書きます。数字が分からない場合のまとめ方は、後半のFAQで紹介します。
スキル・資格は、用途と保有状況で書く
スキルは「Excel:既存表への入力・集計」のように用途と対応範囲で記載。資格は証書で正式名称・取得年月を確認し、業務経験とは別欄へ整理します。取得に向けた学習は「勉強中」と分かる表記にしましょう。
飲食業から異業種へ、応募先に合わせて例文を書き換える
求人の担当業務を一つ選び、関係する経験をサンプルのどこへ書くか決めます。顧客対応なら聞き取り・案内、事務なら入力・照合、現場運営なら説明・調整というように、具体的な作業を接点にします。
「接客経験があるから営業全般ができる」と広げず、新規開拓や契約交渉など新たに学ぶ業務を分けると、経歴と求人を照合しやすくなります。ツールも、入力操作と集計式の作成など、実際の対応範囲で示してください。
職務要約は経歴全体を短く、担当業務は仕事内容を一覧で、自己PRは一つの行動と工夫を詳しく書きます。応募する会社を選んだ理由は、異業種転職の志望動機の作り方で別に整理できます。
コピー用テンプレート|自分の職務経歴書を6欄で作る
以下は下書き用の記入枠です。前半の完成サンプルと同じ順番で、ご自身の事実を書き込みます。実際の提出書類には作成日・氏名と全職歴を加え、応募先の形式に合わせて仕上げてください。
1.職務要約
経歴全体と主な役割:____
2.職務経歴・店舗概要
会社名・在籍期間・雇用形態:____
店舗・配属期間・役職とその期間:____
業態・確認できる規模・スタッフ構成:____
3.担当業務
作業したこと:____
自分で判断したこと:____
承認が必要なこと・承認先:____
4.取り組み
課題と自分の行動:____
確認できる結果・確認方法:____
5.スキル・資格
ツールと実行できる作業:____
保有資格の正式名称・取得年月:____
6.自己PR
伝えたい経験と工夫:____
求人のどの担当業務で生かすか:____
提出前の確認と、飲食店長の職務経歴書でよくある疑問

□ 事実・担当範囲:作業と権限、店舗実績と自分の貢献を分けた
□ 応募先との接点:求人の具体的な担当業務へ結び付けた
□ 年月・数字・表記:履歴書や応募フォームと整合している
役職と担当範囲の書き方
店長経験が1年未満でも書けますか?
書けます。在籍期間と店長を担当した期間を分け、実際に担当した業務と判断・承認の範囲を記載してください。期間が短い場合も、行った作業を具体的に整理できます。
アルバイトリーダーや時間帯責任者でも書けますか?
書けます。正式な役職名と雇用形態を記し、教育やシフト調整など、実際に担当した内容を具体化しましょう。店長とは異なる役職の場合は、その名称で記載します。
現場業務と管理を兼任していた場合は?
接客・調理などの現場業務と、教育・勤務調整などの運営業務を分けて示します。両方を記載すると、実際の働き方が伝わります。
職歴のまとめ方
同じ会社で複数店舗を経験した場合は?
会社名と在籍期間をまとめ、その下に配属先・期間・役職を記載します。共通業務は簡潔にし、店舗ごとに異なる担当範囲や取り組みを補足しましょう。
数字・実績の扱い方
売上や実績の数字が分からない場合は?
確認できる事実を使い、作業手順や判断内容、共有方法を説明できます。たとえば「会計記録と入力内容を照合し、差異を上司へ報告した」のように、行動と確認方法で具体化してください。
社外へ示せない数字がある場合は?
開示してよい範囲を確認し、公開できる情報と担当内容で説明します。実額を割合に変えても情報が分かる場合があるため、開示範囲は別途確認してください。
担当経験として書ける範囲に迷う場合は、転職エージェントの初回面談で話す内容と相談メモを使い、作業・判断範囲・応募先との接点を相談できます。提出後に書類が通らない場合の見直しは、書類選考で確認したいポイントへ進んでください。
まとめ|完成サンプルから、自分の事実に合う一文を作る
飲食店長の職務経歴書は、店舗の概要と担当範囲を示し、応募先と関係する行動を具体化してまとめます。まず応募先の担当業務を一つ選び、サンプルを参考に「実際に行った作業」を一文書いてみましょう。そこへ工夫や確認できる結果を足すと、自分の職務要約・自己PRへ整えられます。
一人で整理するのが難しい場合は、転職エージェントとの面談で、担当業務や自己PRを一緒に整理してもらう方法もあります。相談前に準備する内容は、初回面談で話すことと相談メモにまとめています。
参考にした公式情報
確認日:2026年10月14日。応募先指定の書式・提出方法を確認してください。
