求人票の年間休日120日はどう見る?完全週休2日・有給との違い
求人票の「年間休日120日」は、会社が定める1年間の休日数です。有給休暇とは分けて読み、休める曜日・連休の内訳・休日出勤の扱いまで比べましょう。
年間休日120日でも、土日休みとシフト制では生活の組み立て方が違います。夏季・年末年始の休みが120日に含まれるのか、有給を使う日も組み合わされているのかも、求人票の数字だけでは分からないことがあります。
この記事では、休日の表記を読み解き、求人2件を同じ項目で比べる方法を紹介します。希望条件全体の優先順位を決めたい方は、転職で譲れない条件の整理方法も使えます。
休日は、3つに分けて見る
- 日数:1年間で何日休む予定か
- 曜日・並び:いつ休めて、連休はどうなるか
- 有給:会社の休日とは別に、いつからどう使えるか
年間休日120日とは?有給休暇と分けて読む
年間休日は、会社が定める休日の合計
厚生労働省の「主な用語の定義」では、年間休日総数を、就業規則や労働契約などで労働義務がないとされた日の年間合計とし、年次有給休暇は含めていません。ハローワークの求人情報でも、休日・年間休日数と年次有給休暇は別の項目です。まずはこの区別で求人票を読みます。厚生労働省の用語の定義/ハローワークの求人情報の入力方法(確認日:2026年11月4日)
「年間休日120日」とだけ書かれていたら、有給を何日取れるかまで決まったとは考えず、有給の欄も見てください。「年間のお休み120日・有給を含む」といった別の書き方なら、会社の休日だけでは何日なのかを聞き直します。
年間休日120日は多い?公的調査の平均を上回る水準
厚生労働省の「令和7(2025)年就労条件総合調査」では、年間休日総数は1企業平均112.4日、労働者1人平均116.6日です。120日は、どちらの平均も上回ります。2025年12月19日公表、休日数の対象期間は2024年の1年間です。厚生労働省の報道発表資料/結果の概況・労働時間制度(確認日:2026年11月4日)
対象は常用労働者30人以上の民営企業です。企業平均は各企業で最も多くの労働者に適用される休日数の平均、労働者1人平均はその適用人数で重み付けした平均です。小規模な会社も含む全求人の平均や、一人ひとりが実際に休んだ日数ではありません。
「105日」の目安は、働く時間の条件とセットで読む
法定労働時間は原則1日8時間・週40時間です。厚生労働省のモデル就業規則では、1日の所定労働時間が8時間で、1年単位の変形労働時間制を採用する場合、週平均40時間の枠内に収めるには年間休日105日以上が必要と説明しています。厚生労働省「モデル就業規則」(令和7年12月版)(確認日:2026年11月4日)
105日はこの条件での目安です。「法律がどの職場にも年間105日の休日を一律に定めている」という意味ではありません。所定労働時間や勤務制度も合わせて読みます。
月平均10日でも、毎月10日休めるわけではない
120日を12か月で割ると、月平均は10日です。ただし、これは平均の計算です。月ごとの休日数や繁忙期の出勤日まで示すものではありません。
年間の合計に加えて、配属予定の職場の会社カレンダーや直近の勤務例を見せてもらうと、休みの多い月・少ない月を把握しやすくなります。

完全週休2日・週休2日・土日祝休みの違い
求人票では、休日数と一緒に制度名も見ます。次の表の「頻度」と「曜日」を切り分けると、名称から想像していた働き方とのずれを減らせます。
| 表記 | 読み取る内容 | 追加で聞くこと |
|---|---|---|
| 完全週休2日制 | 毎週2日の休み | 曜日は固定か。祝日は別に休めるか |
| 週休2日制 | 一般に、月に1回以上は週2日の休みがある制度。毎週とは限らない | 週2日休める週と、それ以外の週の休み方 |
| 土日祝休み | 休む曜日・日を示す表記 | 会社カレンダー上の出勤日や対象部署の例外はあるか |
| 年間休日120日 | 年間の休日数 | 休日の曜日・並びと、有給を含めていないか |
完全週休2日制でも、水曜・木曜のような平日休みや、曜日が変わるシフトがあります。「毎週2日休める」と「土日祝に休める」は別の条件です。祝日が出勤日なら、その扱いも見ます。dodaの休日制度の解説(確認日:2026年11月4日)
「完全週休2日だから年間休日120日以上」と置き換えることもできません。実際の休日総数は、年間カレンダーと募集条件で照合しましょう。
同じ年間休日120日の求人を、5つの観点で比べる
1.休める曜日と祝日
毎週同じ曜日に休みたいのか、平日に休めるほうが都合がよいのか。まず自分に必要な日を一つ挙げ、その日に休める仕組みかを見ます。40代・50代で通院や家族の予定など動かしにくい日がある方は、日数より先に曜日を照合すると選びやすくなります。
2.夏季・年末年始と有給の扱い
「夏季休暇あり」「年末年始は連休」とあっても、その日数が年間休日の内数か、有給を使う日を含むかを聞きます。厚生労働省は、夏季・年末年始の連休に年次有給休暇の計画的付与を組み合わせる例を案内しています。年次有給休暇の計画的付与制度の活用方法(確認日:2026年11月4日)
会社が休む日と、有給を使って休む日をカレンダー上で分けてもらうと、同じ日を二重に数えずに済みます。
3.会社カレンダーと連休の並び
連休を取りやすい時期、繁忙期に出勤する曜日、シフトが決まる時期を見ます。会社全体のカレンダーでも、配属先で扱いが異なるなら、応募予定の部署の例を聞いてください。
夜勤の終了日と休日の区切りまで見たい方は、日勤・夜勤の勤務表を生活予定に当てはめる方法で、2週間の並びを整理できます。
4.休日出勤がある場合の扱い
休日出勤の有無に加え、どんな時期に発生し、休みの日をどう調整するか、手当はどう支払われるかを聞きます。「振替休日」はあらかじめ休日と労働日を入れ替えるもの、「代休」は休日に働いた後で別の日を休みにするものです。両者は同じではありません。厚生労働省「振替休日と代休の違いは何か。」(確認日:2026年11月4日)
応募先には、直近の発生例と、休みを調整する時期・手続きを尋ねましょう。割増賃金の扱いは、法定休日かどうかや労働時間などでも変わるため、説明と書面を照らします。
5.希望休の出し方と、入社後の有給
希望休はいつまでに出し、シフトはいつ分かるのか。有給は入社時から付くのか、いつ付与されるのか。初年度の予定に関わるところを聞きます。
法定の年次有給休暇は、原則として6か月の継続勤務と、その期間の全労働日の8割以上の出勤が要件です。入社直後から自由に使えると決めず、会社の前倒し付与の有無も含めて確かめます。厚生労働省の年次有給休暇のQ&A(確認日:2026年11月4日)
休日数と併せて、1日の所定労働時間と実際の残業時間も聞きましょう。同じ120日でも、働く日の長さや退勤時刻で休息・予定に使える時間は変わります。給与欄の残業代も見たい方は、基本給・残業代と月収例の見方も参考にできます。

筆者の経験|休日が増えた実感と、給与への満足は別だった
私が飲食から不動産へ転職した際は、完全週休2日制になり、休日がかなり増えたと実感しました。年末年始も、当時の勤務先ではREINS(不動産流通標準情報システム。会員の不動産会社が物件情報を共有する仕組み)や銀行、役所の休業に合わせて長い休みがありました。
半面、飲食の勤務先では週休2日でも実際には週1日の休みとなり、その分を「休日の買い取り」として追加で支給してもらう仕組みがありました。私はその分も含め、給与面では満足していました。
これは当時の勤務先での経験です。年間休日の具体的な日数や追加支給の正式名称・計算方法は確認できておらず、有給休暇の買い取りの話としては扱っていません。また、追加支給があれば休日を設けなくてよいという説明でもありません。
この経験から、今なら「休める日」と「休日に働いた場合の給与」を分けて比べます。休みが増えることの価値と、収入の見通しを両方見て、自分が続けたい働き方を選びたいと思います。
保存用|休日条件の比較メモと応募先への質問
候補を2件に絞ったときに使うメモです。求人票にあることを先に記入し、不明な点だけを質問にします。例は架空の2社で、どちらも年間休日120日という設定です。実在する企業の条件や、年間カレンダーの計算例ではありません。
40代・50代で通院や家族の用事など、動かしにくい予定がある方は、求人を埋める前に次の順で書き出します。該当する予定がない方は、自分の休息や学習など大切にしたい時間で考えてください。
- 動かせない曜日・日と、必要な時間帯を書く
- できれば休みたい日と、相談できる範囲を分ける
- 会社カレンダー・勤務時間と重ね、合わない部分を質問にする
記入例|同じ120日でも、質問は変わる
動かせない曜日・日:毎週火曜の午後(通院)
できれば休みたい日:日曜
相談できる範囲:日曜の出勤は月1回まで
※以下の求人A・Bと同じ、架空の記入例です。
| 比べる項目 | 求人A | 求人B |
|---|---|---|
| 1.曜日・祝日 | 土日中心。祝日は会社カレンダーによる。祝日の出勤日を聞く | 平日中心の毎週2日休み。曜日が固定か聞く |
| 2.夏季・年末年始と有給 | 年末年始休みあり。120日に含む日と有給を使う日を照合 | 夏季休暇は有給利用との記載。別の会社休日があるか聞く |
| 3.カレンダー・連休 | 年間カレンダーを入社前に確認予定。連休の並びを見る | シフトは前月20日に決定。2連休の取り方を聞く |
| 4.休日出勤とその後 | 繁忙期に可能性あり。発生例・休みの調整・支給条件を質問 | 有無の記載なし。まず休日出勤があるか聞く |
| 5.希望休・有給の付与 | 有給は入社6か月後に付与。初年度に必要な日の相談方法を聞く | 希望休は前月10日まで。有給の付与時期は未確認 |
この例なら、求人Aは年間カレンダー、求人Bはシフトの決め方から聞くと話が進みます。空欄を残さないために想像で埋めず、「何を聞けば決まるか」を書いておきましょう。
空欄版|自分の候補2件を比べる
求人A:__ 求人B:__
動かせない曜日・日と必要な時間帯:__
できれば休みたい日:__
相談できる範囲:__
参照した求人票・カレンダー・回答者/回答日:__
| 比べる項目 | 求人A | 求人B |
|---|---|---|
| 1.曜日・祝日 | __ | __ |
| 2.夏季・年末年始と有給 | __ | __ |
| 3.カレンダー・連休 | __ | __ |
| 4.休日出勤とその後 | __ | __ |
| 5.希望休・有給の付与 | __ | __ |
面接では、不明な点を一つずつ聞く
- 「年間休日120日の内訳が分かる、配属予定部署のカレンダーを拝見できますか」
- 「年末年始の連休のうち、会社の休日と有給を使う日を教えていただけますか」
- 「休日出勤があった最近の例と、その後の休み・給与の扱いを伺えますか」
- 「入社後に必要な休みがある場合、いつ、どなたへ相談すればよいでしょうか」
内定後は、回答を労働条件通知書などの書面と見比べます。給与・勤務地・入社日も含めて整理するなら、内定承諾前の6項目チェックへ進めます。
年間休日についてのよくある疑問
夏季・年末年始の休みは、年間休日120日とは別にもらえますか?
別とは限りません。会社の休日なら120日の内数になっている場合があり、有給を組み合わせる場合もあります。「連休は何日か」だけでなく、各日をどう扱うか聞いてください。
年度途中に入社しても、その年度に120日休めますか?
年間休日は1年間の予定を示す数字なので、途中入社後の残り期間に120日がそのまま割り当てられるわけではありません。入社日以降の会社カレンダーで休日を見て、有給の付与時期は別に照合します。
「年間休日120日+有給5日」なら、必ず125日休めますか?
自分の入社時期や有給の付与・取得条件まで確かめる必要があります。年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者には、会社が付与日(基準日)から1年以内に5日を取得させる義務があります。本人の請求や計画的付与によって取得した日数も、この5日に算入されます。別枠で5日を追加付与する制度ではありません。厚生労働省の年休5日取得に関するQ&A(確認日:2026年11月4日)
求人の「+5日」がこの義務への対応を指すのか、別の取得目標や予定なのかを聞き、会社の休日120日と同じ日を数えていないかも見ます。
面接で休日のことを聞いても大丈夫ですか?
休日は、働き方をすり合わせるための具体的な条件です。「休みは多いですか」より、求人票の120日を示して、曜日やカレンダーの不明点を質問すると答えてもらいやすくなります。採用側の受け止め方や選考結果を保証するものではありません。
まとめ|求人2件の休日欄を並べ、分からない点を一つ聞く
年間休日120日を見るときは、日数・曜日や連休の並び・有給を分けて読みます。そのうえで、休日出勤があるなら休みと給与の扱いを照合しましょう。
まずは候補2件の休日欄を比較メモに写し、「自分が休みたい日に休めるか」を一つ質問にしてください。条件の総数だけでなく、実際に続けられる休み方が見えてきます。
求人や相談先の選び方まで見直したいときは、業界・目的に合わせた転職サービスの比較も参考にしてください。
参考資料・確認日:2026年11月4日
- 厚生労働省:令和7(2025)年就労条件総合調査 結果の概況
- 厚生労働省:モデル就業規則(令和7年12月版)
- 厚生労働省:年休5日取得に関するQ&A
- 国土交通省:不動産取引に関するお知らせ(REINSの説明)
- 厚生労働省:主な用語の定義(年間休日総数の定義)
- ハローワーク:求人情報の入力方法
- 厚生労働省:年次有給休暇の計画的付与制度の活用方法
- 厚生労働省:振替休日と代休の違いは何か。
- 厚生労働省:年次有給休暇のQ&A
- doda:週休2日制と完全週休2日制の違い
